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2018 年度 実績報告書

農村保険市場における農協共済の収益性と市場競争力に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K07891
研究機関東京大学

研究代表者

萬木 孝雄  東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (30220536)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード農業協同組合 / 共済事業 / 生命共済 / 火災共済 / 自動車共済 / 財務分析 / 収益性 / 市場シェア
研究実績の概要

研究実績は、以下のような3つである。
第1は、「全共連と農協共済事業の収支面から見た推移と課題」として、農協共済事業を長期生命、長期建物更生、短期自動車、という3つの共済商品に分類し、分析を行ったものである。2000年からの16年度分でそれら共済商品別に収支を検証し、そして単位農協と区分した全共連(全国農業共済組合連合会)の損益を解析した結果は、学会では初めての成果であると考えられる。これは2017年の日本農業経済学会で個別報告を行った後、2018年に『農業と経済』誌に掲載することができた。
第2は、「アンケート分析による農村部での生命・損害保険(共済)の利用状況」を課題とし、この助成によって実施した農村や地方都市での家計へのアンケート調査、および生命保険文化センターによるアンケート調査の個票を用いて、分析を行った。結果として、農村部の居住や職業面での農業従事が、農協共済の利用を強く規定していることが改めて確認された。この成果は、2017年に日本保険学会でポスター報告を行い、2018年に同学会の学術誌『保険学雑誌』に投稿し、現在査読を受けて修正を行っている状況である。
第3は、「自動車および火災保険市場における農協共済の特質」という課題で、都道府県別の自動車事故率および火災発生率の推移と、農協および民間損害保険会社における共済・保険の支給/加入件数率や、支給額/掛金額比率について分析を行った。その結果は特に自動車において顕著であったが、農村地域が多い県では事故率が低く、また同じ農村県でも農協共済の支給(事故発生)率は低かったが、近年は農村県の都市化および農業従事者(農協共済利用者)の高齢化によって、その優位性が失われつつあるというものである。この成果は、2018年の日本協同組合学会において個別報告を行っており、早急に同学会誌である『協同組合研究』に投稿したいと考えている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 全共連に焦点を当てた農協共済事業の収支面から見た推移と課題2018

    • 著者名/発表者名
      万木孝雄・岩井信幸
    • 雑誌名

      農業と経済

      巻: 84 ページ: 128-140

    • 査読あり
  • [学会発表] 自動車および火災保険市場における農協共済の特質に関する分析2018

    • 著者名/発表者名
      万木孝雄・岩井信幸
    • 学会等名
      日本協同組合学会

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公開日: 2019-12-27  

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