研究課題/領域番号 |
16K07906
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研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
西野 真由 愛知県立大学, 外国語学部, 准教授 (40381743)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 技能実習生 / 中国 / 農業 / 労働力不足 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、「中国出身農業技能実習生」に着目し、送り出し国(中国)と受け入れ国(日本)における現地調査から、技能実習制度の実態とその問題を明らかにし、日本農業の抱える問題について考察を行うことにある。 本年度は、研究1年目にあたり、主に調査設営、調査準備(調査票の作成、確認、修正)、予備調査、既存研究のサーベイ、マクロ統計資料の収集、分析を行う計画を予定していた。まず、技能実習生の送り出し国側の調査として、中国の技能実習生派遣企業での調査を8月、1月に実施した。現在、成果をまとめており、来年度追加調査を実施する予定である。 また、技能実習生の受け入れ側の調査として、農家、企業調査を実施した。当初予定していた茨城県での調査は実施できなかったが、愛知県、静岡県において実施した。来年も引き続き技能実習生を受け入れている農家、企業の調査を予定している。 さらに、来年度予定している、中国派遣企業における技能実習生に対するアンケート調査の打ち合わせを実施予定機関の担当者と行った。 各種統計資料、既存研究に関係する論文の収集も積極的に行った。来年度は、技能実習生の関係機関への訪問ヒアリング調査を実施する予定である。このように、初年度の計画は、おおむね予定通りに進んだといえる。 来年度は、2年目にあたるため、調査の実施、調査結果のとりまとめ、学会での報告等、引き続き積極的に研究を進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在までの本研究の進捗状況について、おおむね順調に進展していると考えている。その理由は、当初予定していた中国側派遣企業の調査、日本側の受け入れ機関の調査とも実施し、来年度調査への準備を実施し、さらに、既存研究、マクロ統計資料の収集も順調に行ったことが挙げられる。 現在、実施した調査結果のとりまとめを行っており、来年度は、各種研究会、学会での報告を実施する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今年度の予定はおおむね順調に進展した。今後は、さらに、中国、日本における企業、農家調査、統計資料の整理、分析、論文作成を進める予定である。 本研究は、複数の地域での現地調査を実施予定であるが、調査対象企業等の都合により、急に調査が取りやめになることも予想される。その場合は、本来の研究目的に沿った形で調査対象機関を変更し、対応する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の計画と異なる使用額が生じた主な項目は、旅費である。国内調査については当初、茨城県及び愛知県における農業技能実習生の受け入れ機関(農協)や国際研修協力機構(JITCO)での調査の実施を予定していたが、愛知県近郊での調査が中心になったため、差異が生じたと考えられる。
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次年度使用額の使用計画 |
来年度は、茨城県での調査、技能実習生関係機関(JITCO等)のヒアリング、資料収集を実施し、使用する予定である。
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