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2020 年度 実施状況報告書

アメリカ余剰農産物交渉と戦後日本の農業開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K07924
研究機関京都大学

研究代表者

伊藤 淳史  京都大学, 農学研究科, 准教授 (00402826)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2022-03-31
キーワードPL480 / アメリカ小麦戦略 / 農業開発
研究実績の概要

本年度は、新型コロナウイルス感染症により予定していた資料調査を国内外とも断念せざるを得なかった。そのため、アメリカ国立公文書館および外務省外交史料館で収集済みの外交文書をもとに学会報告および論文作成に集中して取りかかるとともに、広く関連文献の収集・分析を行った。
本年度の研究成果発表状況は以下の通りである。
①PL480におけるタイトルII対日贈与品目が当初の脱脂粉乳(学校給食)および綿花(学童服)から小麦を中心とする学校給食計画へと変貌した過程に関する検討結果を論文にまとめ、査読付き学術誌に掲載された(伊藤淳史「PL480タイトルIIをめぐる日米交渉―学童服計画の断念と学校給食向け贈与の成立―」『農業経済研究』第92巻第2号、2020年9月、165-177頁)。なお、本論文は2021年度日本農業経済学会学会誌賞を受賞した。
②第1次タイトルI(円貨買付)協定の交渉過程に関する検討結果を論文にまとめ、査読付き学術誌に掲載された(伊藤淳史「第1次PL480タイトルI協定をめぐる日米交渉―1954~55年―」『歴史学研究』第1006号、2021年3月、1-15、46頁)。
③第2次タイトルI協定の交渉過程に関する学会報告を行った(伊藤淳史「第2次PL480協定をめぐる日米交渉: 1955-56年」日本農業史学会個別報告、2021年3月29日、京都大学)。
なお、③については2021年度に論文としてまとめ、学術誌への投稿を予定している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

前述の通り、本年度はCOVID-19により予定していた資料調査を国内外とも断念せざるを得なかった。しかし、投稿論文2報が査読付き学術誌に掲載されたほか、学会報告1本を行い、前年度までの資料収集・分析の成果を発表することができた。2021年度においても論文の投稿を引き続き行い、研究成果を積極的に発信したいと考えている。

今後の研究の推進方策

2021年度においても国内外の文書館を訪問しての資料収集には困難が予想される。そのため、2020年度に引き続き収集済みの資料を分析することを通じて学会報告および、学会報告の論文化を集中的に行うこととしたい。具体的には、①第2次タイトルI協定の交渉過程に関する学会報告を論文にまとめ学術誌に投稿するとともに、②第3次・第4次タイトルI協定の交渉過程に関する学会報告を予定している。

次年度使用額が生じた理由

2020年度に予定していた外務省外交史料館での資料収集が新型コロナウイルス感染症の影響でキャンセルとなり、また学会報告もオンライン開催となったため、旅費の執行が皆無となった結果、次年度使用額が生じた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 第1次PL480タイトルI協定をめぐる日米交渉―1954~55年―2021

    • 著者名/発表者名
      伊藤淳史
    • 雑誌名

      歴史学研究

      巻: 1006 ページ: 1-15

    • 査読あり
  • [雑誌論文] PL480タイトルIIをめぐる日米交渉―学童服計画の断念と学校給食向け贈与の成立―2020

    • 著者名/発表者名
      伊藤淳史
    • 雑誌名

      農業経済研究

      巻: 92(2) ページ: 165-177

    • DOI

      10.11472/nokei.92.165

    • 査読あり
  • [学会発表] 第2次PL480協定をめぐる日米交渉: 1955-56年2021

    • 著者名/発表者名
      伊藤淳史
    • 学会等名
      日本農業史学会
  • [学会発表] 第1次PL480タイトルI協定をめぐる日米交渉: 1954-552020

    • 著者名/発表者名
      伊藤淳史
    • 学会等名
      日本農業史学会

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公開日: 2021-12-27  

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