研究課題
基盤研究(C)
バイオ炭と堆肥の混合施用は,団粒構造の形成や作物生育の改善等に対して相乗効果を示すことが報告される一方,効果がみられないという結果も散見される.そのため,混合施用の効果は,バイオ炭,堆肥,土壌の組み合わせによって異なることが推察される.そこで,本研究では,客土用山土に対する木質バイオ炭と牛糞堆肥の混合施用が理化学性に及ぼす影響について検討した.その結果,保肥性において混合施用の効用が見られた.
土壌物理
客土が必要な農地は被災地等において増えることが想定される.本課題により,客土土壌等の生産性が低い土壌を対象に,バイオ炭を活用した急速熟畑化技術が確立されれば,これらの地域の農業復興に大きく貢献することができる.更に,バイオ炭の原料として有望な林地残材(間伐材など)の利用率は約1%で殆どが山林に放置されている.これら未利用バイオマスの新たな用途を見出すことにより,バイオマス利活用の促進に繋がると予想される.