• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実績報告書

甘藷でん粉粕を活用した生分解性マルチシートの開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K07960
研究機関鹿児島大学

研究代表者

岩崎 浩一  鹿児島大学, 農水産獣医学域農学系, 教授 (90232652)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードマルチシート / 生分解性 / 甘藷デンプン粕
研究実績の概要

本研究では、甘藷デンプン粕を利用した生分解性マルチの開発を目標とした。実験においては,再利用を目的に古新聞を主原料とし,デンプン粕を混合して加えてマルチシートを試作し,マルチ利用の目的である分解性,作物栽培への影響などについて研究した.
まず,主原料である新聞紙とデンプン粕の混合割合を変化させ,成分の違いによる分解特性に関して基礎実験を行った.実験では試作シート片をシャーレに充填した土壌表面に密着させ,インキュベータ中に保存した.その結果,デンプン粕の混合割合が多くなると分解が早まること,また強度も小さくなることが判明した.つぎに,ほ場における試作マルチシートの分解特性について研究を行った.原料の配合は,デンプン粕に対して新聞紙,段ボール,コピー用紙を混合する3試験区を設けた.試験片をほ場の深さ5cmの位置に8週間埋設した.質量の保持率は,厚さ,破断力についてデンプン粕と混合する原料により分解特性が異なことが判明した.
作物栽培への影響などについて知るため,デンプン粕と新聞紙を原料とするマルチシートを作成し,ほ場にこの試作シートを敷設してコマツナを10週間にわたり栽培を行った.雑草,地温,pF値,草丈,コマツナの生体重を測定した.実験の結果,試作シート区では,雑草の発生は抑制する事が出来たが,コマツナの生育,収量はポリマルチ区に比較して劣っていた.生育条件として劣っていたと考えられるのは,地温の条件であった.これは,試作シートは色が白く,太陽光を反射してしまうことが考えられた.そこで平成30年度は,マルチシートの色の違いが作物の生育に与える影響について研究し,色を濃くすることで地温上昇効果が得られる事を明らかにした.
以上のように,本研究の結果,甘藷デンプン粕を活用した生分解性マルチシートについて,開発・普及のための基礎資料を提供する成果を得た.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 鹿児島県の地域資源を用いた生分解性マルチの開発2018

    • 著者名/発表者名
      福田美緒,山田あかり,末吉武志,岩崎浩一
    • 雑誌名

      農業食料工学会九州支部誌

      巻: 67 ページ: 1-5

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi