幼雛期のニワトリおいて、キヌレニン経路やその他経路の代謝物質が、ストレス負荷や成長の影響を受けるのかをメタボローム解析を用いて調べた。まず、暑熱ストレスにより、キヌレニンやキノリン酸などのキヌレニン経路代謝物の増加を確認することができた。次に、成長に伴う変動を調べたところ、幾つかの興味深い代謝物質の変動が認められたものの、キヌレニン経路代謝物においては十分な分析感度が得られず、明らかにできなかった。そこで、キヌレニン経路を含むトリプトファン代謝物の網羅的高精度分析系を検討する意義を見出し、取り組んだ結果、キヌレニン経路代謝物だけでなく、他の経路代謝物も含む有用な分析系を確立することができた。
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