猫伝染性腹膜炎は猫コロナウイルス感染にともなう致死性の疾患であるが、治療法は未だ確立されていない。そこで本研究では、FCoVのレセプターに着目し、レセプターを標的とした積極的な抗ウイルス療法を確立することを目的とした。II型ウイルスのレセプターはAPNであり、そのリガンドであるウベニメクスはウイルス増殖抑制することはすでに示してきた。しかしI型ウイルスのレセプターはいまだ不明であったため、その同定とウイルスエンベロープ蛋白とレセプターの結合領域の同定し、さらにそのリガンドの検索を試みた。しかし研究期間中にI型ウイルスのレセプターの同定には至らなかった。
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