研究課題/領域番号 |
16K08063
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研究機関 | 日本獣医生命科学大学 |
研究代表者 |
山本 一郎 日本獣医生命科学大学, 獣医学部, 准教授 (00424763)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | GPR40 / GPR120 / ネコ / 遊離脂肪酸受容体 |
研究実績の概要 |
ネコ遊離脂肪酸受容体(Gタンパク質共役型受容体40、41、43、120)のうち、GPR40およびGPR120をそれぞれCMVプロモーターを持つpcDNA3.2/V5/GW/D-TOPOベクターにクローニングし、強発現ベクターを作成した。これらベクターをそれぞれヒト胎児腎臓由来HEK293細胞株に一過的にリポフェクション法により導入し、受容体機能の解析を行った。結果、遊離脂肪酸であるアラキドン酸およびドコサヘキサエン酸(DHA)が細胞内MEKキナーゼのリン酸化を強く誘導することが明らかとなった。この作用は投与開始直後から5分後にかけて強く、その後15分後には殆どリン酸化が起こらない一過的な細胞内情報伝達機構の特異性を示していた。 しかしながらネコGPR40が有する特異なC末端形状に限った機能解析は強発現ベクターを用いた細胞内情報伝達解析で有意な結果を示すことができなかった。このため我々は新たなGPRタンパク質解析のツールとしてPromega社のNanoBiT技術を採用することとした。本技術はタンパク質同士の微細な共役を高感度に検出するものであり、それぞれ標的タンパク質のNおよびC末端にLargeもしくはSmall形状のNanoLucルシフェラーゼが会合し発光する。予備実験としてGPR120のNanoBiT実験をを行ったところ、GPR特異なホモ2量体形成を検出することに成功した。また培養液中にDHAを添加することにより、添加1分以内に急激な2量体形成の解離を観察することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
NanoBiTシステム構築にほぼ半年以上費やしてしまったが、有用なデータが得られつつある。GPR40およびGPR120の特異抗体を用いた免疫染色等も始めつつあり、おおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画に従い、ネコ遊離脂肪酸受容体のタンパク質機能の解析および肥満ネコのゲノムDNAを用いたSNP検出を開始する予定である。
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