本研究では筋型決定に関与する筋原線維性タンパク質であるミオシンの動態を明らかにし、生きたマウスの筋線維/細胞内で異なるタイプの筋型をモニターする系を確立することを目的とした。その結果、筋原線維内ミオシンと入れ替わるミオシンの供給源として、新規に合成されたミオシン以外にも細胞質内にプールされているミオシンがあることを見出した。また、ミオシンのシャペロンである熱ショックタンパク質90(Hsp90)のシャペロン活性がミオシン置換効率に影響を与えることも明らかにした。さらに、内因性ミオシンの動態を解析するために赤色蛍光タンパク質融合したミオシンを発現する遺伝子改変マウスを作出した。
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