生物が日長に反応する性質である光周性は温帯の多くの生物に見られ,これらの生物が季節に適応するために必須の機構である.本研究は,日長読み取り機構が異なると考えられる2種の昆虫を用いて,光周性に関わる分子神経機構を解明することを目的とした.その結果,上述の成果をあげることができた.これらの成果は,昆虫の光周性機構の解明において重要な知見をもたらすものである.その成果の一部はすでに原著論文,総説,解説文として公開されており,本分野に携わる世界中の多くの研究者に大きな影響を与えている.また,国民の知的好奇心を刺激すべく,得られた成果の内容を市民講座などを通して社会に還元している.
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