本課題では、水田微生物燃料電池(paddy-field microbial field cell; PF-MFC)における発電が水田土壌中のメタン生成と水田からのメタン放出に与える影響についてポット試験で調べた。電極の設置は、稲を移植したポットからのメタン放出量を増大させた。水田土壌中に設置した電極上には、土壌と異なる原核生物群集が発達した。また、閉回路ではGeobacter属細菌の比率が土壌や開回路の負極上よりも高くなっていた。発電は、栽植する植物の違いに大きく影響された。電極から分離した電流発生細菌の起電力は、菌株によって様々であった。本研究により水田MFCに関する様々な情報が得られた。
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