難培養性とされる菌根性きのこの分離法として担子胞子発芽を誘導できる胞子分離法を開発するとともに、培養法を改良して多様なきのこ培養株を樹立し、さらに、保存が困難とされてきた菌株の凍結保存法を開発し、長期間安定的に菌株を維持保存することによって、新たな生物資源を開発することを目指した。これまでに、22属115種の菌根性きのこ類の担子胞子をMNC培地、n-酪酸添加MNC培地、寒天の代わりにゲランガムを用いたゲランガムMNC培地で分離培養し、266株の菌株を分離した。また、菌の分類群ごとに良好な生育培地が異なることを見出した。菌株の保存では、バーミキュライト法を用いて197菌株を凍結保存できた。
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