日本とドイツの里山ランドスケープを対象に生物多様性の評価を行った。対象とする生物として昆虫類、両生類、鳥類、哺乳類などを検討し、特に猛禽類とコウノトリ(ドイツではシュバシコウ)を生息地として重要な環境要因を明らかにし、潜在的な生息地を推定した。ドイツのラーン川の流域(ヘッセン州)においては2000年以降、シュバシコウの生息適地が一度減少したものの2012年には2000年に比べて大きく増加していることが分かった。日本のコウノトリの生息適地は災害リスクと重なっていることが明らかになった。福井県三方五湖地域におけるシナリオ分析によって生息地保全と災害リスクの低減が両立しうることを示した。
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