日本におけるアルツハイマー病患者数は約140万人で10年後には300万人以上に増加すると予測されている。一方、鬱病患者も、その患者数は不明であるものの、今後も増加が予想されている。これらの疾患に費やす医療費は莫大であることから、有効な薬剤の開発による社会的・経済的効果も非常に大きいと考える。しかしながら、アルツハイマー病ならびに鬱病に代表される脳神経疾患に対する根本的改善薬は未だ開発されていない。今回得られた知見は、これらの疾患に対する根本的改善薬の開発、さらには脳神経疾患の原因或いは病態形成の詳細なメカニズムの解明等の今後の展開に繋がるものと期待できる。
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