2種類の3-aza-Cope-Mannich連続反応の開発を行った。まず、TCCP塩を用いたイオン抽出法を基盤として、複雑なスピロ第4級ビニルアンモニウム塩を合成し、これを出発物質とする3-aza-Cope-Mannich反応へと展開、含窒素3環性骨格を一挙に収率よく得ることに成功した。さらに、第4級ビニルアンモニウム塩を中間体とする環化-転位-環化の3連続反応の開発へと展開し、市販の原料から3工程でCepalotaxinの骨格に相当する4環性化合物を得る方法を確立した。得られた知見はTCCPイオン抽出法のさらなる検討や、アルカロイド全合成に向けた研究へと展開中である。
|