タンパク質中のAsnおよびAsp残基は修復酵素PCMTの働きにより、本来生体内にはない特殊構造のD-isoAsp残基が蓄積することが知られている。本研究では加齢性疾患と脳内のタンパク質のアミノ酸残基の老化との関連を明らかにするために副次的に生成するD-isoAsp残基に着目した。独自の光反応化学技術と遺伝子工学技術を用いてD-isoAsp残基を解析するツールを開発することを目的に、修復酵素PCMTの点突然変異体の作成や活性部位の分子進化をエラー頻度の高いPCRで促進するなどの研究を実施し、ツール開発の基礎的検討を終えることができた。
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