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2018 年度 実績報告書

小胞型伝達物質トランスポーターに注目したアストロサイト機能的小胞マーカーの研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K08230
研究機関岡山大学

研究代表者

日浅 未来  岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (30587720)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードシグナル伝達 / 小胞 / アストロサイト / 薬学 / トランスポーター
研究実績の概要

小胞型伝達物質トランスポーターは伝達物質の小胞内充填を司る膜タンパク質である。小胞型伝達物質トランスポーターは神経だけでなく、アストロサイトにも発現し、伝達物質の小胞内蓄積と分泌に関与していると考えられる。しかし、アストロサイトの分泌性の小胞の特徴や種類についてはほとんど解明されていない。本研究の目的は、アストロサイト分泌小胞の機能と局在の解明である。ATP輸送を担うVNUTについては、アストロサイトのdense-core vesicleに局在することを見いだした。VNUT特異的な阻害剤であるclodronateを同定し、in vivoで疼痛緩和に効果があることを明らかにした。興味深いことに、神経細胞ではclodronateによってATPリリースが阻害されるが、アストロサイトからのATPリリースは阻害されなかった。これは、clodronateの取り込みに関与するトランスポーターの発現が神経細胞とアストロサイトで異なることが考えられる。ポリアミン輸送体であるVPATはVNUTとは異なりmicro vesicleに局在することを見いだした。D-セリン輸送体のVDseTはアストロサイトで検出されるものの、局在小胞の特徴まで特定するに至らなかった。アストロサイトは複数の分泌性小胞を有し、含まれる伝達物質はその小胞型輸送体によって決定づけられると考えられる。本研究より少なくともATPとポリアミンを含む小胞についての知見を得ることができた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Anti-Depressant Fluoxetine Reveals its Therapeutic Effect Via Astrocytes2018

    • 著者名/発表者名
      Kinoshita Manao、Hirayama Yuri、Fujishita Kayoko、Shibata Keisuke、Shinozaki Youichi、Shigetomi Eiji、Takeda Akiko、Le Ha Pham Ngoc、Hayashi Hideaki、Hiasa Miki、Moriyama Yoshinori、Ikenaka Kazuhiro、Tanaka Kenji F.、Koizumi Schuichi
    • 雑誌名

      EBioMedicine

      巻: 32 ページ: 72~83

    • DOI

      doi: 10.1016/j.ebiom.2018.05.036

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] VNUTを介したATP分泌とその制御 -神経系及び免疫系での作用機構-2019

    • 著者名/発表者名
      日浅未来
    • 学会等名
      第92回日本薬理学会年会
    • 招待講演
  • [学会発表] Vesicular nucleotide transporter mediates ATP release and migration in neutrophils.2018

    • 著者名/発表者名
      原田結加,加藤百合,宮地孝明,表弘志,森山芳則,日浅未来
    • 学会等名
      第91回日本生化学会大会

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公開日: 2019-12-27  

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