アストロサイトの分泌性の小胞には、有芯小胞やsynaptic like micro vesicle (SLMV)、リソソームなど数種類の小胞が報告されているが、それらの形態は多様であり、SLMVにしてもシナプス小胞とは異なり不均一な集団である。また、どの小胞にどの伝達物質が蓄積されているか不明であり、アストロサイトの分泌小胞の分類やマーカー分子等の開発はこれからの課題である。本研究では小胞マーカーとして小胞型伝達物質トランスポーターを用いることを提唱し、その一端を明らかにした。アストロサイトの分泌小胞解析のための分子マーカー類は脳機能研究において汎用性が高く、重要であると考えられる。
|