研究課題/領域番号 |
16K08234
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 山陽小野田市立山口東京理科大学 (2018) 広島大学 (2016-2017) |
研究代表者 |
嶋本 顕 山陽小野田市立山口東京理科大学, 薬学部, 教授 (70432713)
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研究協力者 |
横手 幸太郎
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 早老症 / 細胞老化 / 間葉系幹細胞 / ウェルナー症候群 / 多能性幹細胞 / ゲノム編集 |
研究成果の概要 |
ウェルナー症候群 (WS) は20代から加齢疾患を加速的に発症する遺伝性早老症である。我々は初期化がWS細胞の早期老化に及ぼす影響を明らかにし、WSの病態解明ならびに新たな治療法の確立を目指して、WS患者細胞からiPS細胞を樹立した。WS iPS細胞は正常iPS細胞と同様に未分化性を獲得し分化多能性を示した。一方、WS iPS細胞由来間葉系幹細胞(MSC)は正常MSCと比較して、老化関連遺伝子の発現上昇、テロメアの短縮、DNA損傷応答の増強などを示し、早期細胞老化が示唆された。本成果で得られた基盤的知見により、MSCを標的とした治療法開発のアプローチが可能となった。
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自由記述の分野 |
幹細胞生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ウェルナー症候群は種々の加齢疾患を20代より加速的に発症する遺伝的早老症で、症状は全身性で皮膚萎縮・硬化、インスリン耐性糖尿病、骨粗鬆症、動脈硬化、悪性腫瘍など多岐にわたる。病態解明や治療法確立には原因となる細胞種を明らかにすることが必要不可欠であり、本疾患の病態を表現する細胞種をMSCとして同定したことは、学術的にも応用の見地からも大いに意義がある。またウェルナー症候群は世界的には日本での症例報告が圧倒的に多く、老化の病態が間葉系幹細胞の老化であることを明らかにした本研究の社会的意義は非常に大きく、間葉系幹細胞を用いた加齢疾患に対する再生医療の可能性の扉を開くものである。
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