研究課題
基盤研究(C)
O-マンノース(Man)型糖鎖の異常は先天性筋ジストロフィー症の原因となる。我々は、O-Man型糖鎖のなかで、発症に関わるコアM3糖鎖の完全な構造を解明し、リビトールリン酸(RboP)を含む新奇構造であることを報告した。本課題では、原因遺伝子産物POMGNT1、FKTN、FKRP、TMEM5の新たな機能を明らかにした。本成果は、コアM3糖鎖の生合成機構の全容解明と、先天性筋ジストロフィー症の治療法開発につながる重要な知見である。
糖鎖生物学
コアM3糖鎖の欠損は先天性筋ジストロフィー症の原因となることから、本糖鎖の生合成機構および関連酵素の機能が明らかになったことで、難病である筋ジストロフィー症の病態解明および治療法開発への応用が期待される。また、新たな糖鎖構造や糖鎖合成制御機構の発見は、生体における糖鎖の役割の解明に寄与し、学術的にも重要な成果である。