2015年に採択されたWHOのアクションプランなどでは、MRSAなど緊急に新規抗菌薬の必要な菌種が取り上げられている。本研究対象のNFGNRであるStenotrophomonas maltophiliaやPorphyromonas gingivalisにも 既存の抗菌薬への耐性を有する菌株が出現しつつあり、MRSAなどに有効な抗菌薬との重複が見られる。これらNFGNRに対する特異的な抗菌薬開発は、単にそれらの菌を原因とする感染症の治療だけでなく、MRSAの治療に用いることのできる数少ない抗菌薬であるミノサイクリン、ST合剤およびマクロライド;系などの有効使用期間の延長にも繋がる。
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