研究成果の概要 |
N-スルホニル‐1,5-ベンゾジアゼピノン類について、軸不斉に基づく立体化学を検討し、スルホンアミド構造にも軸不斉の存在が示唆され、キラルカラムを用いて軸不斉異性体を室温下、安定に単離することに成功した。 抗腫瘍活性が期待される誘導体を合成し、軸不斉異性体を単離して活性を評価した結果、一方の軸不斉異性体(aS)が活性体であることが分かった。また、3位に中心不斉を導入した誘導体についても活性を調べ、一方のジアステレオマー(aS, S)が高い活性を示すことを確認した。本研究によりスルホンアミド軸不斉が活性に強く影響し、活性発現に寄与する軸不斉構造がaS配置であることを明らかにした。
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