研究課題/領域番号 |
16K08333
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
創薬化学
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研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
津田 裕子 神戸学院大学, 薬学部, 教授 (10098478)
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研究分担者 |
北條 恵子 神戸学院大学, 薬学部, 助教 (20289028)
日高 興士 神戸学院大学, 薬学部, 講師 (30445960)
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研究協力者 |
手納 直規 広島国際大学, 医療栄養学部, 教授 (00535586)
合田 圭吾 関西分子設計研究会, 主席研究員
和中 敬子 血栓止血研究プロジェクト, 主席研究員
服部 浩一 順天堂大学, 医学部, 教授 (10360116)
ロー ルビー モナッシュ大学, Department of Biochemistry and Molecular Biology, 講師
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 活性中心指向型 / 炎症性疾患治療薬 / プラスミン阻害剤 / 分子設計 |
研究成果の概要 |
プラスミン(Plm)は血管内の血栓を溶解し、血管から除去する。加えて、ガンの浸潤や転移、さらに炎症にも関与していることが次第に分かっており、Plm阻害剤は、ガンや炎症性疾患の治療に使用できる可能性が示唆されている。我々はPlm阻害剤であるYO-2 (IC50 = 0.53 microM) を得ており、今回、YO-2の構造をもとにして、YO-2より2.4倍強力に、35倍選択的にPlmを阻害する新規化合物 (IC50 = 0.22 microM) を得た。さらに、YO-2をマクロファージ活性化症候群(MAS)モデルマウスに投与し、MASによる死亡率を改善できることを示した。
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自由記述の分野 |
構造活性相関
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Plmの血栓以外のタンパク質を分解する活性を制御することを目的として、Plm阻害剤を探索した。 Plmの活性化がサイトカインの遊離を誘導し、炎症発症を引き起こす経路を示し、Plm阻害剤をMAS病態マウスに投与して、MASにおける致死率を低下させることを示した。トラネキサム酸(Tra)はリシン結合部位(LBS)に結合することによりPlmを阻害し、安全性が高いので止血薬として現在も臨床現場で汎用されている。著者らが開発した活性中心指向型Plm阻害剤の分子内のTraは、Plmの活性中心に結合しており、単独のTraとは作用点が異なる。新しいPlm阻害剤開発のアプローチといえる。
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