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2018 年度 実績報告書

新規薬剤性肝障害バイオマーカーの探索および肝障害発症予測システムの確立

研究課題

研究課題/領域番号 16K08405
研究機関山口大学

研究代表者

北原 隆志  山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30380934)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードキメラマウス / miRNA / バイオマーカー / 薬剤性肝障害
研究実績の概要

ヒト肝キメラマウスを用い、肝障害発現薬物(hTOX)としてアミオダロン、アセトアミノフェン、チクロピジン、テルビナフィン、メトトレキサート、バルプロ酸、ジクロフェナク、ベンゾブロマロンの8薬剤、肝障害非発現薬物(non-hTOX)としてジピリダモール、セファレキシン(CEX)、エペリソン、プロプラノロール等の8薬剤を対象に、miRNA発現解析の予備実験を行った。その結果、ヒト由来である4種のmiRNAがヒト肝障害マーカー候補として考えられた。しかし、再現性が得られず、その一因としてnon-hTOXの選択が不適切だったことが考えられた。そこで肝代謝も受けない薬物を選択することにした。CEX、ジゴキシン(Dig)、ソタロール、ザナミビル、フルシトシン(5-FC)を対象にキメラマウスに用いているヒト肝細胞へin vitroでの曝露実験を行い、細胞障害性および遺伝子変動について解析した。その結果、CEX、Dig、ソタロール、5-FCの順に遺伝子変動のバラツキが少なかった。Digは細胞障害性が認められたことから、CEX、ソタロール、5-FCをnon-hTOXとして再実験することとした。最終年度、キメラマウスを用い遺伝子発現解析の本実験を行った。total RNAを抽出し、マイクロアレイによりmRNAおよびmiRNAについて遺伝子発現解析した。hTOXでのみ遺伝子発現量の比が1.5以上増加もしくは0.67以下に減少した遺伝子を抽出した。8種類のhTOXのうち4種類以上の薬物で変動が確認され、かつnon-hTOXでは変動が見られなかったmiRNAは22種類であり、中でも霊長類特異的に発現し、血液中に分泌が確認されるmiRNAはmiR-4306およびmiR-3149であった。この2種類のmiRNAは臨床において、薬剤性肝障害を早期に発見するバイオマーカーとなる可能性が示された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ヒト肝細胞キメラマウスを用いた重篤な薬剤性肝障害マーカーの探索2019

    • 著者名/発表者名
      北原隆志
    • 学会等名
      第46回日本毒性学会学術年会

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公開日: 2019-12-27  

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