研究課題/領域番号 |
16K08421
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療系薬学
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
野田 幸裕 名城大学, 薬学部, 教授 (90397464)
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研究分担者 |
吉見 陽 名城大学, 薬学部, 助教 (00637671)
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研究協力者 |
尾崎 紀夫
毛利 彰宏
肥田 裕丈
内田 美月
武藤 利奈
高須 光平
北垣 伸治
平松 正行
間宮 隆吉
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 統合失調症 / 神経発達障害仮説 / プロスタグランジンE2 / フェンシクリジン / リンパ芽球様細胞株 / 行動解析 / 遺伝子発現解析 |
研究成果の概要 |
本研究では、神経発達障害仮説に基づいた精神疾患の発症機序の解明を目的として、精神疾患発症や病態に関与する環境的要因を負荷した精神疾患モデルマウスにおける神経機能を検討した。精神行動異常の脆弱性因子のプロスタグランジンE2を新生仔期マウスに投与すると、35日齢ではなく、70日齢において情動・認知機能の障害が認められた。35日齢では、前頭前皮質高カリウム誘発性グルタミン酸遊離能低下が認められた。70日齢の前頭前皮質や海馬において、細胞骨格や樹状突起発達、恐怖反応などに関連する遺伝子の発現が変化していた。この様に神経発達期の発症脆弱性因子の曝露は、神経機能と行動の異常を来すことが明らかとなった。
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自由記述の分野 |
神経精神薬理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
患者由来末梢サンプル(LCL)において、中枢神経機能と関連のある遺伝子の発現変化が認められ、疾患モデルであるPCP投与マウスの末梢および中枢サンプル(血液とPFC)において、共通して発現変化を示す遺伝子が同定された。したがって、精神疾患の中枢における分子病態像が末梢に反映されている可能性があり、発症や治療反応性の予測に有用な生物学的指標となりうる。加えて、ストレスなどの外来環境因子の曝露により生じるエピジェネティック制御機構を明らかにすることで、精神疾患の発症脆弱性の形成や発症のメカニズム解明の一助になると考える。
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