冠状動脈内皮細胞(CE)の起源について、鳥類キメラ、蛍光標識、EGFP-Tol2を用いて明らかにした。CEの起源とされていた心外膜原基は表層の中胚葉性上皮とその内側の静脈洞内皮由来の間葉細胞で構成されており、表層から心外膜、平滑筋が発生し、内側の間葉からCEが発生した。心臓の領域別のCEの起源について検討した結果、心室自由壁心外膜下のCEは静脈洞に由来し、心室心内膜直下のCEは心室心内膜に由来していた。心室中隔のCEは静脈洞および心室心内膜由来のCEが混在していた。また冠状動脈主幹部のCEの多くは静脈洞に由来していた。以上の結果からCEの起源は領域特異性をもって静脈洞および心室心内膜であった。
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