研究実績の概要 |
3次元形態解析装置を完成させ、本技術に関する論文を2017年6月に発表した(Tajika Y et al, A novel imaging method for correlating 2D light microscopic data and 3D volume data based on block-face imaging. Scientific Reports, 2017 Jun 16;7(1):3645. また分子生物学会(ConBio2017)と日本解剖学会総会において、ポスター発表を行った。現在、学内外から多くの共同研究の依頼が来ている。カブトムシ幼虫を3D形態解析した共同研究では、角原基の自然な状態の3Dデータの取得に成功し、2017年10月に論文が掲載された(Matsuda K, Gotoh H et al. Complex furrows in a 2D epithelial sheet code the 3D structure of a beetle horn. Scientific Reports 7:13939)。ノックアウトマウスの解析では、腎のう胞の由来組織の特定に成功した。死亡マウスを解析したところ、肺の拡張不全を見いだし、開発した3D解析技術をマウスの死因究明に役立てた。ノックアウトマウスの形態解析の結果をまとめて投稿し、2018年1月に受理された(Ikezawa M, Tajika Y, et al, Loss of VAMP5 in mice results in duplication of the ureter and insufficient expansion of the lung. Developmental Dynamics 247(5), 754-762)。発表論文では、VAMP5は尿路上皮細胞に発現すること、細気管支の基底細胞に発現すること、さらに、ノックアウトマウスの出生率は低いが胚発生段階ではメンデル比通りの個体数が存在することを報告した。
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