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2018 年度 実施状況報告書

多角的解析法により明らかにするTBCタンパク質を介した細胞性免疫制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 16K08468
研究機関香川大学

研究代表者

江上 洋平  香川大学, 医学部, 講師 (80432780)

研究分担者 荒木 伸一  香川大学, 医学部, 教授 (10202748)
川合 克久  香川大学, 医学部, 助教 (80534510)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワードファゴサイトーシス / TBC蛋白 / エンドサイトーシス / ライブセルイメージング / 低分子量GTPase / マクロファージ / Fcγレセプター / GAP
研究実績の概要

本年度はYeast two hybridスクリーニングにより得られたTBC1D10Bの結合蛋白質候補について、培養細胞を用いた免疫沈降実験による結合偽陽性クローンの排除と真の結合蛋白の同定を行った。その結果、低分子量GTPaseであるARF類似蛋白質をTBC1D10Bの新規結合蛋白質として同定した。この蛋白質は哺乳類では3種類のアイソフォーム(A, C, D)が知られていることから、これらのマウスcDNAをクローニングし、RAW264細胞を用いてTBC1D10Bとの細胞内局在をコンフォーカル顕微鏡により比較検討した。その結果、アイソフォームCがTBC1D10Bと最もよく共局在を示し、次いでアイソフォームA, Dの順でTBC蛋白と細胞内局在が一致することが明らかとなった。次に、アイソフォームCに対する特異的な抗体を用いて、RAW264細胞を含めた様々な培養細胞株における蛋白質の発現量を比較したところ、アイソフォームCは上皮系細胞において高いレベルの発現が認められる一方で、マクロファージ系細胞において、極めて発現量が低いことが判明した。このことから、アイソフォームCはマクロファージにおいて、重要な役割を担っている可能性が低いものと考えた。現在、アイソフォームAについてRAW264細胞における機能解析を進めている。アイソフォームA, Dについては、ファゴサイトーシス経路における関与が全く報告されていないことから、貪食への関与が明らかになれば極めて新規性の高い研究であるといえる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

Yeast two hybridスクリーニングにより得られたTBC1D10Bの結合蛋白質候補について、結合偽陽性クローンの排除に多くの時間を要したことから、著しい研究計画の遅れを生じた。

今後の研究の推進方策

低分子量GTPaseアイソフォームCについて、GTP結合型やGDP結合型の変異体発現ベクターを構築し、RAW264細胞に過剰発現させ、Fcγレセプター介在性ファゴサイトーシス過程における貪食への影響について検討を行う予定である。また、抗体を用いた内在性蛋白質の検出やRNAiによる機能阻害実験なども実施する。

次年度使用額が生じた理由

Yeast two hybridスクリーニングにより得られたTBC1D10Bの結合蛋白質候補について、結合偽陽性クローンの排除に多くの時間を要し、著しい研究計画の遅れを生じたことから、次年度使用額が生じた。次年度に当初の計画通り結合蛋白質の機能解析に使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] TBC1D10Bはマクロファージにおける貪食抑制因子である2019

    • 著者名/発表者名
      江上洋平、川合克久、荒木伸一
    • 学会等名
      第124回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • [学会発表] 骨格筋線維膜修復に必要なMICAL1とアクチン脱重合2019

    • 著者名/発表者名
      三宅克也、江上洋平、川合克久、松田知栄、嘉納萌、Lytnev Vitalii、林由起子、荒木伸一
    • 学会等名
      第124回日本解剖学会総会・全国学術集会

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公開日: 2019-12-27  

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