研究課題
1)後根神経節における研究では、3次元電顕による解析に加え、このデータを変換して3次元プリンターに応用、モニター画面で見るより優れた観察ができるようになった。後根神経節のサテライト細胞には、DRGニューロン細胞体を囲む細胞体型と有髄神経起始部の無髄部を覆う神経突起型が存在するが、後者はさらに2つのタイプに分かれることを明らかにした。さらに別種の新規グリア系細胞を発見し、その特徴を組織化学法と3次元電顕‐3次元プリンター法を組み合わせて明らかにした。これらの点を含む論文は2月にアクセプトされた。「3次元プリンターを使用した身体の立体地図帳づくり」と「新規グリアの発見」については所属大学広報からメディアリリースされ、新聞報道に至った。2)脳におけるサテライト細胞の研究は、クプリゾン投与モデルを用いる予定であったが、それを修正し、中大脳動脈梗塞モデルを用いている。このモデルマウスをもちいて、脳標本の隣接切片を取得、片側に組織化学法(合成酵素・抱合化酵素・受容体などに対する免疫組織化学法)を適用、もう片側に質量顕微鏡を適用し、梗塞巣のニューロンやグリアで、コレステロールから胆汁酸が合成されることを証明した。また、その機能についても培養細胞などを用いて検討を加え、その成果は論文執筆中である。産生と標的への作用の過程に、ニューロン・サテライトグリア・アストロサイト・ミクログリアなどが関与していることが明らかとなった。
成果の一部は、所属機関よりプレスリリースされ、日刊工業新聞(3月13日)に紹介された。
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