今後の研究の推進方策 |
我々はWistarラットを用いて食道電気ペーシング法によって心房細動を誘発しそれを評価する技術を予備実験によって確立しているが、この方法を用いてmiR-30d Tgラットに様々な心房細動誘発刺激(NE, AngII, ET, PKC賦活剤)を慢性投与し、対照ラットと比べてmiR-30d Tgがどの程度心房細動の誘発率と持続率が低下しているかを確認し、誘発刺激による血中miR-30d調節機構の有無を含めて心房細動基質の形成に関わるmiR-30dの重要性を確認する予定である。更に、miR-30d Tgラットの心房筋細胞の単離とパッチクランプ法でmiR-30dラット心房筋のIK.Achを記録し、引き続き29年度は培養細胞に対し、心房細動誘発刺激(NE, AngII, ET, PKC賦活剤)を添加した後にIK.AChを記録し、誘発刺激によるmiR-30d制御の程度とIK.AChの電流密度の比較を通して心房細動の誘発率(持続時間)と細胞レベルのIK.AChの電流密度の相関を解析する。次に、miR-30dを主体とする心房細動のリモデリングが心房細動の誘発率と持続時間を制御することを電気生理学的に証明する。
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