不整脈の発生と維持には様々な因子が介在する。心房細動の発症には肺静脈心筋の自動能が関わり、その維持には心房筋の線維化と電気的性質の変性が関与する。本研究ではmicroRNA30d (miR-30d)のカリウムチャネルのへの転写後制御がそのリモデリングの背景に位置することを明らかにしたものであり、またこのmiR-30dの発現増加には心筋細胞内のカルシウム(Ca)過負荷が原因であることも明らかにした。心房細動は高齢者に多発し、70歳以上では7人に1人が罹患する。その心房細動の発症とその予防に対してTargetとなる分子を見いだしたことは社会的に大きな意義を持つと言える。
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