本研究では変異体の機能解析と高分解能構造モデルを組み合わせることで、RyRの動作原理の本質に原子レベルで迫ることができた。特にカフェインによるCa2+感受性増大機構の解明は世界初であり、RyR制御機構における重要な成果である。本研究成果はリガンド作動性チャネルの動作原理として、イオンチャネル研究における大きな一歩である。また、本手法はRyRに特徴的な巨大な細胞質領域にも応用が可能である。細胞質領域には疾患変異が集中しているため、今後の研究により疾患変異の分子機構や薬物開発が大きく加速することが期待される。
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