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2018 年度 実績報告書

p53依存的細胞死を誘導するがん治療薬の開発と薬効評価

研究課題

研究課題/領域番号 16K08512
研究機関公益財団法人微生物化学研究会

研究代表者

立田 大輔  公益財団法人微生物化学研究会, 微生物化学研究所, 研究員 (20442569)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードp53依存的細胞死 / in vivo 抗腫瘍効果
研究実績の概要

(平成30年度の成果の具体的内容)p53依存的細胞死を誘導するセル・ベースアッセイから我々が微生物代謝産物から見出した新規化合物であるキノフラシンやコッコキノンについて昨年度、マウスを使った急性毒性でキノフラシン、コッコキノンは50 mg/kgで毒性を示さなかったことからこの濃度と投与量を半分にした25 mg/kgの2種類の濃度投与するマウス群について抗腫瘍効果の評価を行なった。キノフラシン、コッコキノンはp53依存的細胞死を誘導することから野生型p53を発現するがん細胞をマウスに移植して評価する必要がある。野生型p53を発現する種々の組織由来のがん細胞についてキノフラシンやコッコキノンに対する感受性をin vitroで解析した結果、大腸がん細胞株HCT-116と前立腺癌細胞株LNCaPが感受性が高いことが明らかとなった。これらの2種類のがん細胞をマウスの皮下に移植してその後にマウスの尾静脈から投与を週3日行なった。その結果、前立腺癌細胞株LNCaP移植した腫瘍をキノフラシンが縮小させることが明らかとなった。
(平成30年度の成果の意義)キノフラシンはin vitroのp53依存的細胞死を誘導するセル・ベースアッセイで見出した化合物であるがin vivoでがん細胞の増殖を抑制することが明らかとなった。このことはキノフラシンがin vitroと同様にin vivoでも抗腫瘍効果を有することを示す成果である。
(平成30年度の成果の重要性)in vitroのスクリーニングで見出した化合物はin vivoで活性が見られないケースがよく見られることが多い。その中で今回の結果は、キノフラシンが抗腫瘍効果を持つリート化合物となるポテンシャルを持っており、その標的や対象がんへの作用メカニズムを解明してより抗腫瘍効果の高い化合物への糸口となる重要な成果である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018 その他

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] すい臓がん細胞と間質細胞の共培養によるキナーゼ阻害剤抵抗性の解析2018

    • 著者名/発表者名
      立田大輔、吉田潤次郎、川田 学
    • 学会等名
      第22回がん分子標的治療学会学術集会
  • [学会発表] Analysis of the mechanism of kinase inhibitors resistance by Pancreatic tumor-stromal cell interactions2018

    • 著者名/発表者名
      Daisuke Tatsuda, Junjiro Yoshida, Manabu Kawada
    • 学会等名
      第77回日本癌学会学術総会
  • [学会発表] Coccoquinones, new anthraquinone derivatives, suppress p53-dependent growth of cancer cells2018

    • 著者名/発表者名
      Daisuke Tatsuda, Isao Momose, Masahide Amemiya, Kengo Sumiyoshi, Takumi Watanabe, Manabu Kawada, Masakatsu Shibasaki
    • 学会等名
      30th EORTC-NCI-AACR Molecular Targets and Cancer Therapeutics Symposium
    • 国際学会
  • [備考] 公益財団法人微生物化学研究会

    • URL

      http://www.bikaken.or.jp

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公開日: 2019-12-27  

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