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2018 年度 実績報告書

新規オレキシン転写制御因子の機能解析とナルコレプシーへの関与

研究課題

研究課題/領域番号 16K08533
研究機関関西医科大学

研究代表者

田中 進  関西医科大学, 医学部, 准教授 (30399472)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードオレキシン / 転写制御 / PLAGL1
研究実績の概要

①PLAGL1のオレキシンニューロンでの発現頻度に変化の見られた高脂肪食群に関して定量PCRをおこない、実際のオレキシンとPLAGL1の遺伝子発現にも変化があることを確認した。
②レポーターアッセイをおこない、オレキシン遺伝子上流発現制御領域のPLAGL1への反応性を確認し、PLAGL1結合motifを欠損させることによりその反応性が消失することを確認した。Chip-PCRの結果と合わせて、このPLAGL1結合配列を介してPLAGL1がオレキシンの転写制御をおこなっていることが考えられた。
③胎生14日と胎生18日のマウス胎児視床下部でのPLAGL1のオレキシンニューロンでの発現頻度を検討した結果、胎生18日での有意な増加を認め、胎生期オレキシン発現へのPLAGL1の関与が示唆された。
④子宮内電気穿孔法によるPLAGL1過剰発現マウスを作成し、その視床下部での発現変化を検討した。過剰発現によるPLAGL1、オレキシンの有意な増加を認めた。さらに、オレキシンニューロン近傍に存在するMCH、オレキシンニューロンに共発現するダイノルフィン、オレキシンニューロンと直接相互作用するTRH、オキシトシンの有意な発現変化を確認した。
結論として、本研究はオレキシン転写調節におけるPLAGL1の関与を明らかにした。しかしながら、PLAGL1発現は視床下部の他の領域においても観察される。したがって、PLAGL1がオレキシン発現に直接または間接的に影響を与えるかどうかを明らかにするために、Plagl1コンディショナルノックアウトマウスおよびオレキシンプロモーター-Creマウスとのクロスハイブリダイゼーションを用いたさらなる検討が必要である。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (7件) (うち招待講演 2件)

  • [雑誌論文] Involvement of PLAGL1/ZAC1 in hypocretin/orexin transcription2019

    • 著者名/発表者名
      Susumu Tanaka Yoshiko Honda Shizuka Takaku Taro Koike Souichi Oe Yukie Hirahara Takashi Yoshida Nae Takizawa Yasuharu Takamori Kiyoshi Kurokawa Tohru Kodama Hisao Yamada
    • 雑誌名

      International Journal of Molecular Medicine

      巻: 43 ページ: 2164-2176

    • DOI

      doi: 10.3892/ijmm.2019.4143

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Morphological characteristics of p75 neurotrophin receptor-positive cells define a new type of glial cell in the rat dorsal root ganglia2019

    • 著者名/発表者名
      Koike Taro、Tanaka Susumu、Hirahara Yukie、Oe Souichi、Kurokawa Kiyoshi、Maeda Mitsuyo、Suga Mitsuo、Kataoka Yosky、Yamada Hisao
    • 雑誌名

      Journal of Comparative Neurology

      巻: Epub ページ: Epub

    • DOI

      doi: 10.1002/cne.24667

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Involvement of DHH and GLI1 in adrenocortical autograft regeneration in rats2018

    • 著者名/発表者名
      Takizawa Nae、Tanaka Susumu、Oe Souichi、Koike Taro、Yoshida Takashi、Hirahara Yukie、Matsuda Tadashi、Yamada Hisao
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 8 ページ: 14542

    • DOI

      doi: 10.1038/s41598-018-32870-9

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 副腎自家移植片再生へのDHHの関与2019

    • 著者名/発表者名
      田中進、滝澤奈恵、大江総一、小池太郎、平原幸恵、吉田崇、山田久夫
    • 学会等名
      第124回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • [学会発表] 虚血脳におけるCYP7A1発現制御メカニズムの解析2019

    • 著者名/発表者名
      大江総一, 和田早織, 平原幸恵, 小池太郎, 田中進, 山田久夫
    • 学会等名
      第124回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • [学会発表] 3Dプリンターを用いた新規DRGグリア細胞の立体構造観察2019

    • 著者名/発表者名
      小池太郎, 田中進, 平原幸恵, 大江総一, 山田久夫
    • 学会等名
      第124回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • [学会発表] 腫瘍抑制因子 PLAGL1 のオレキシン転写制御への関与2018

    • 著者名/発表者名
      田中進, 小池太郎, 大江総一, 平原幸恵, 滝澤奈恵, 吉田崇, 山田久夫
    • 学会等名
      第45回日本神経内分泌学会学術集会
  • [学会発表] 後根神経節における新規グリア細胞の三次元形態2018

    • 著者名/発表者名
      小池太郎, 田中進, 平原幸恵, 大江総一, 山田久夫
    • 学会等名
      第59回日本組織細胞化学会総会・学術集会
  • [学会発表] Western blotting法の基礎と応用2018

    • 著者名/発表者名
      田中進
    • 学会等名
      第43回組織細胞化学講習会
    • 招待講演
  • [学会発表] ナルコレプシーにおける免疫機序の関与2018

    • 著者名/発表者名
      田中進
    • 学会等名
      日本睡眠学会第43回定期学術集会
    • 招待講演

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公開日: 2019-12-27  

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