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2018 年度 実績報告書

グルカゴンシグナルを指標とした食餌性亜硝酸塩による抗糖尿病効果の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16K08550
研究機関徳島大学

研究代表者

土屋 浩一郎  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学域), 教授 (70301314)

研究分担者 石澤 有紀  徳島大学, AWAサポートセンター, 准教授 (40610192)
池田 康将  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 准教授 (60432754)
宮本 理人  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学域), 助教 (60456887)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード亜硝酸塩 / 硝酸塩 / αTC細胞 / AMPK
研究実績の概要

食餌中に含まれる硝酸イオンは、消化管のアニオントランスポーターを介して速やかに血中に移行する事が知られており、また、亜硝酸塩も経口摂取させたところ5分以内に毛中に出現し、その一部はデオキシヘモグロビン等によって一酸化窒素(NO)に変換されることを見出している。このことは食餌中の硝酸・亜硝酸塩は血中の硝酸・亜硝酸イオン濃度を大きく変動させる事を示唆している。そこで、硝酸・亜硝酸イオンが膵臓α細胞に与える影響を調べる目的で、培養膵α細胞株であるαTC細胞に種々の硝酸イオン・亜硝酸イオンを添加し、細胞生存率に与える影響を検討したところ、亜硝酸イオンでは0.1μMから1.0μMでαTC細胞は有意に増殖したのに対し、硝酸イオンでは30μM、100μMで増殖が抑制された。これまで硝酸イオンには明確な生理作用は無いと言われており、また、細胞内で硝酸イオンが亜硝酸イオンに変化すると増殖に向かうはずであるが、硝酸イオンが細胞増殖に影響を与えた事は新たな知見と考えている。
また、グルカゴンは肝臓において糖新生を促進することが血糖上昇の主な機序と考えられていることから、ラット肝由来FaO細胞を用いて亜硝酸イオンによる肝細胞からの糖新生に与える影響を検討したところ、亜硝酸イオン無添加の細胞に比べ、亜硝酸イオンの添加により肝細胞からの糖新生は有意に低下し、またこの作用はANPK阻害剤の共存によって抑制される事から、亜硝酸イオンはAMPKを活性化することにより、肝臓での糖新生を抑制している事が示唆された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] α-TCのグルカゴン分泌におけるSGLT2阻害薬の影響2018

    • 著者名/発表者名
      中山卓、宮本理人、服部真奈、井上陽加、土屋浩一郎
    • 学会等名
      第57回 中国四国支部学術大会
  • [学会発表] 亜硝酸塩による脂肪組織への抗肥満的な影響2018

    • 著者名/発表者名
      井上陽加、宮本理人、服部真奈、池田康将、玉置俊晃、 土屋浩一郎
    • 学会等名
      第134回日本薬理学会近畿部会
  • [学会発表] Effect of SGLT2 inhibitors on glucagon secretion in pancreatic α cells2018

    • 著者名/発表者名
      Suguru Nakayama, Licht Miyamoto, Koichiro Tsuchiya
    • 学会等名
      18th World congress of basic and clinical pharmacology
    • 国際学会
  • [学会発表] Nitrite exerts its physiological effects through NO-dependent and -independent manner2018

    • 著者名/発表者名
      Koichiro Tsuchiya
    • 学会等名
      10th Meeting of the Canadian Oxidative Stress Consortium
    • 国際学会 / 招待講演
  • [図書] 肥料の夜明け2018

    • 著者名/発表者名
      渡辺和彦 編著, 土屋浩一郎(分担執筆)
    • 総ページ数
      223
    • 出版者
      化学工業日報社(東京)
    • ISBN
      978-4-87326-703-6

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公開日: 2021-01-27  

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