研究課題/領域番号 |
16K08563
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 武庫川女子大学 |
研究代表者 |
籠田 智美 武庫川女子大学, 薬学部, 准教授 (00291807)
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研究協力者 |
McGuire John J. Western University, Department of Medical Biophysics, Schulich School of Medicine & Dentistry, Dr.
Pechanova Olga Slovak Academy of Sciences, Dr.
Cebova Martina Slovak Academy of Sciences, Dr.
Cacanyiova Sona Slovak Academy of Sciences, Dr.
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 血管周囲脂肪組織 / 血管弛緩反応 / メタボリックシンドローム / アペリン |
研究成果の概要 |
メタボリックシンドローム(MetS)は、虚血性疾患のリスクが重複する病態である。虚血性疾患の発症要因の1つに血管抵抗性亢進がある。血管周囲脂肪組織(PVAT)が血管抵抗性調節に寄与することが知られている。本研究では、MetSラット腸間膜動脈PVATは、apelinを産生・放出し血管内皮細胞NO産生を高めて動脈拡張を生じる、PVATによる動脈拡張増強効果の発現は酸化ストレスが高い状態で惹起される、AT1受容体が関与する、PVAT効果の消失は臓器機能障害を引き起こす可能性があることを見出した。以上、PVAT機能の破綻防止がMetSに伴う虚血性疾患発症予防に対する一戦略となることを示した。
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自由記述の分野 |
薬理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、多臓器間クロストークの視点で「メタボリックシンドロームにおける血管周囲脂肪組織(PVAT)と動脈との機能連関」を意識し、「動脈に拡張障害が生じるとPVATが補足的に働き緊張性を保持している」こと、「PVATのバックアップ機能の破綻は臓器の循環障害を招くこと」を立証した点である。本研究の成果は、PVATがメタボリックシンドロームに伴う虚血性臓器障害の発症・進展を抑制するための「新たな標的因子となる」ことを示しており、メタボリックシンドロームの予防・治療法に新しい視点を提供するものである。
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