転写因子Bach2の天然変性領域と直接相互作用するリン酸化酵素を同定した。質量分析法により、同定したリン酸化酵素によるBach2のリン酸化サイトが、ヘム非存在化・存在化と比較して、時間変化に伴い変化することが明らかとなった。また、マウス初代培養系を用いた検討により、Bach2の直接標的遺伝子Blimp-1の遺伝子発現が、リン酸化阻害剤存在化で低下することが示された。このことから、ヘムがBach2の天然変性領域に結合すると、その構造状態を変化させ、リン酸化酵素に対する親和性が上昇し、最終的にBach2のリン酸化サイトが変化することで、Bach2の機能が調整される可能性が考えられた。
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