研究課題
UBXN-6の細胞内機能を明らかにする目的で、様々なストレス(熱、酸化、飢餓、小胞体ストレスなど)応答時の細胞内UBXN-6量の変化をウエスタンブロッティングにより定量した。飢餓ストレスをかけた時のみUBXN-6量が増加することを見い出した。この条件下では、他のCDC-48 C末端アダプターであるUFD-2やUFD-3量には変化は観察されなかった。これらのことから、飢餓ストレス時の応答は、UBXN-6特異的であると示唆される。飢餓ストレス時の重要性が示唆されたことを受けて、オートファジーとの関連を知るために、飢餓ストレス時のGLO-1::GFPの挙動を野生株とUBXN-6欠損株とでコンフォーカル顕微鏡観察やウエスタンブロッティングにより比較した。GLO-1::GFPは、エンドソームーリソソーム輸送のマーカーとして用いられる。その結果、UBXN-6欠損株では、飢餓ストレス応答時におけるGLO-1::GFPのクリアランスが遅れることがわかった。また、RAB-5::GFP(初期エンドソームマーカー)やRAB-7::GFP(後期エンドソームマーカー)を用いてオートファジーのどの過程に関与しているかを調べたところ、後期エンドソーム形成に関与していることも明らかとなった。これらのことから、UBXN-6は後期エンドソーム形成に関わる因子であり、飢餓ストレス時にその機能が強く要求されることがわかった。細胞内凝集体のクリアランスにおける関与を明らかにするために、易凝集性トランスサイレチン断片の挙動を観察することを開始した。
すべて 2019 2018
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件)
Biochem. Biophys. Res. Commun.
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Scientific Reports
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