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2018 年度 実績報告書

新規VEGF受容体結合因子に基づく血管新生制御法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 16K08600
研究機関愛知医科大学

研究代表者

林 寿来  愛知医科大学, 医学部, 講師 (30533715)

研究分担者 中原 努  北里大学, 薬学部, 教授 (10296519)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード加齢黄斑変性 / 血管内皮増殖因子 / G蛋白調節因子 / 脈絡膜血管新生
研究実績の概要

本邦においては近年の超高齢化に伴い、失明原因として加齢黄斑変性が急増している。脈絡膜血管新生の原因となる血管内皮増殖因子 (VEGF)が加齢黄斑変性の憎悪因子であることはよく知られている。申請者は前年度までに、G蛋白制御因子AGS8がVEGFシグナルを制御することにより、脈絡膜血管新生を制御している可能性を提起した。本年度はさらなる可能性の検証を詳細に行った。C57BL/6N種のマウス眼球より脈絡膜を単離、細切、血管内皮用の培養液中でMatrigelコーティングしたカバーガラス上で培養を行った。Flow cytometer解析の結果、組織片から外側に向かって移動する細胞の70%以上が血管内皮細胞であることを確認している。また、移動中の細胞はAGS8抗体による免疫染色により、ほぼ100%がAGS8分子を発現していることを確認している。そこで、SiRNAを用いてAGS8遺伝子の発現をノックダウンし、組織片から外側に移動する細胞の解析を行った。その結果、対照に比べてAGS8ノックダウンでは、細胞移動が有意に抑制することが明らかになった。これまでの研究成果と合わせて本研究の結論として、①脈絡膜内皮細胞においてAGS8はVEGF受容体と複合体を形成しVEGFシグナルを制御する。② 加齢黄斑変性モデルマウスにおいて、AGS8は脈絡膜血管新生を制御しており、その際、AGS8は特に内皮細胞の細胞移動を制御する。③加齢黄斑変性モデルマウスにおけるAGS8分子の発現抑制は脈絡膜血管新生を特異的に抑制する。以上より本研究ではAGS8が加齢黄斑変性治療の新しい標的分子となりうる可能性を示すことができた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Activator of G-protein signaling 8 is involved in VEGF-induced choroidal neovascularization2019

    • 著者名/発表者名
      Hayashi H, Mamun AA, Takeyama M, Yamamura A, Zako M, Yagasaki R, Nakahara T, Kamei M, Sato M
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 9 ページ: 1560

    • DOI

      10.1038/s41598-018-38067-4

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] Role of activator of G-protein signaling (AGS) 8 in vascular development and choroidal neovascularization.2019

    • 著者名/発表者名
      Hisaki Hayashi
    • 学会等名
      The 9th FAOPS Congress
    • 国際学会 / 招待講演

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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