本研究では、主任研究者が樹立した肺組織から老化細胞を特異的に排除可能な遺伝子改変マウスを利用し、肺組織の老化および呼吸器疾患における老化細胞の役割について解析を行った。 老齢個体の肺組織から老化細胞を排除すると、加齢によって低下した呼吸器能の回復が認められたことから、肺組織の老化に細胞老化は重要な役割を持つことが示唆された。肺組織の老化は、様々な呼吸器疾患のリスク因子となることが知られている。本研究では、肺気腫モデルにおいて老化細胞が病態を増悪化させる因子であることを明らかにした。さらにsenolytic薬が肺気腫モデルにおいて病態を緩和させることを見出した。
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