標準作業手順上の煩雑さを含む超遠心分離を含まないtype 9 AAVベクターの作成・精製のdown-stream processingを確立した。ウイルスゲノム配列(GOI)・ゲノム構造にも非依存性で、10E+14 ウイルスゲノム 以上の総力価を大学研究室設備で調製できた。電子顕微鏡観察からの中空粒子の混入率はどれも5%以下と、高純度に再現性をもつ精製方法であった。しかし、分析用超遠心分離法による全長ゲノムを含む粒子の解析では、アフィニティークロマトを用いない本法でも38% となり、高い遺伝子導入効率を有するAAVベクターの作成・精製にはの更なる改良が必要であることを示唆した。
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