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2017 年度 実施状況報告書

miRNAの局在に着目した膵癌発生・浸潤メカニズムの解明及び病理診断への応用

研究課題

研究課題/領域番号 16K08658
研究機関帝京大学

研究代表者

熊谷 有紗  帝京大学, 医学部, 助教 (50596963)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード浸潤性膵管癌 / 癌間質 / miRNA
研究実績の概要

本研究の目的は膵癌および前癌病変の実際の症例を用いて、癌細胞、間質それぞれにおけるmiRNA(miR-21,93,210)発現の臨床的意義を検討し、腫瘍の発生や分化、進展との関連を明らかにすることである。また、膵癌株細胞および膵星細胞の培養細胞を用いてmiR-21,93,210の機能解析および関連するpathway解析を行い、膵癌の浸潤メカニズムに迫る。

平成29年5月より平成30年4月下旬まで産後休暇および育児休業を取得したため、本研究を約1年間中断していた。
平成30年5月より研究を再開し、平成28年度に進めていた病理組織学的検討を継続するとともに、培養細胞を用いたmiR-21,93,210の機能解析を進める計画である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

平成29年5月より平成30年4月下旬まで産後休暇および育児休業を取得し、本研究を約1年間中断していたため、当初の計画より研究が遅れている。

今後の研究の推進方策

平成28年度から進めている病理組織学的研究を継続する。膵癌株細胞(MIAPaca2,Panc-1,KP4)と膵星細胞(HPaRteC)を用いて、miR-21,93,210の機能解析を行い、細胞増殖や浸潤への影響について検討する。

1.間質におけるmiRNA発現と発癌の関連について:TMAを構築した症例のうち、腫瘍内の中心部と辺縁部で特に発現状態の違いが顕著に現れた症例を中心に、前癌病変と浸潤癌が含まれる切除検体を10例程度選ぶ。膵癌組織の切り出し図と病理組織像を基に、腫瘍最大割面から切除断端、組織先端まで長軸方向に1-2cm間隔で腫瘍中心部と辺縁部のブロックを選ぶ。miRNA(miR-21,93,210)に対するISH法および活性型膵星細胞で発現が報告されているタンパク質の免疫組織化学的染色を行い、病変とそれぞれの分子との関連性について検討する。
2.膵癌細胞の細胞増殖、遊走能、浸潤能におけるmiR-21,93,210の機能について:膵癌株細胞(MIAPaca2,Panc-1,KP4)に対し、Anti-miR-21,93,210、mimic-miR-21,93,210およびcontrol-miRのsiRNA導入を行い、それぞれの細胞の増殖能、遊走能、浸潤能について解析する。
3.膵星細胞が発現するmiR-21,93,210の膵癌細胞への影響について:遺伝子導入後の膵星細胞(HPaRteC)のconditioned mediumを膵癌株細胞へ作用させた後、2.と同様に細胞増殖能、遊走能、浸潤能について解析する。

次年度使用額が生じた理由

(理由)平成29年5月から平成30年4月下旬まで産後休暇および育児休業取得し、研究を中断していたため、次年度使用額が生じた。

(使用計画)平成29年度の研究計画に基づき、平成30年度の研究を遂行する。次年度使用額はプローブおよび抗体購入費、膵癌株細胞および膵星細胞の購入費用、培養細胞を用いた実験のための試薬購入費用、現在準備中の論文投稿費用、英文校正費用に充てる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] ワンポイントアドバイス miRNAに対するISH法での工夫2017

    • 著者名/発表者名
      熊谷有紗、渡邉雅人、渡部朱織、宇於崎宏
    • 雑誌名

      検査と技術

      巻: 45 ページ: 778-780

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 【混合型肝癌をめぐる混乱の終焉をめざして】混合型肝癌の病理学的多様性 その理解のために2017

    • 著者名/発表者名
      近藤福雄、東海林琢男、斉藤光次、石田毅、熊谷有紗、福里利夫
    • 雑誌名

      肝・胆・膵

      巻: 74 ページ: 695-706

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公開日: 2018-12-17  

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