高齢者乳癌の治療適正化を目的とした研究を行った。(i) 内分泌療法の自覚的副作用のアンケート調査により、高齢者では、多くの症状の出現率・程度が、抗エストロゲン薬でアロマターゼ阻害薬よりも低いことがわかった。(ii) 高齢患者由来のtriple-negative 乳癌組織につき病理学的検索を行ったところ、アポクリン分化型癌や化生癌が多く、アンドロゲン受容体陽性率が高いことがわかった。(iii) 高齢乳癌患者由来の癌組織、非癌部組織、血清について各種エストロゲン濃度を測定したところ、症例ごとに様々な濃度パターンが観察され、代謝動態が症例により異なることが示唆された。
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