研究課題
本研究は心臓突然死を含む剖検症例およびマイクロミニブタを用いた動脈硬化モデル動物を用いて、冠動脈プラ-クの血管内イメ-ジングと病理組織切片で得られた所見を対比し、現在臨床で使われている光干渉断層法(optical coherence tomography:OCT)と血管内視鏡(coronary angioscopy:CAS)の診断精度の検証を行った。最終年度である今年度は解剖症例の検討と並行して、マイクロミニブタに高脂肪餌を与えた動脈硬化発症モデル動物を用いた血管内イメ-ジングと病理所見を対比した。更に、マイクロミニブタの末梢動脈の金属ステント留置後の再狭窄病変に対する薬剤コ-テッドバル-ンを用いた治療効果を、血管内イメ-ジング及び病理組織像で検討した。心臓突然死解剖症例や病理解剖症例では、冠動脈内の血栓の同定にEx vivoにおけるOCTやCASを用いた血管内イメ-ジングによるオ-トプシ-イメ-ジングが有用であった。これらのイメ-ジングで血栓の存在が疑われた症例は詳細な病理学的検索が必要である。血管内イメ-ジングの解剖症例への応用は、病理解剖や法医解剖の診断精度の向上に役立つと考えられた。マイクロミニブタを用いた薬剤コ-テッドバル-ン治療後血管の検討では、OCT及びCASで塗布された薬剤が明瞭に抽出されることが証明された。これらの検討結果から、動脈硬化病変や治療効果の判定にOCTやCASなどの血管内イメ-ジングの有用性が明らかとなった。
すべて 2018
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (4件)
Circulation Journal
巻: 83 ページ: 193-197
10.1253
JACC Cardiovasc Interv.
巻: 11 ページ: 157-159
10.1016
巻: 82 ページ: 932-933
巻: 82 ページ: 2292-2298