研究課題/領域番号 |
16K08677
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
清水 重喜 近畿大学, 医学部, 准教授 (30336672)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | Calcifying fibrous tumor / Mesothelioma / Solitary fibrous tumor / Adenomatoid tumor |
研究実績の概要 |
漿膜のCalcifying fibrous tumor (CFT)、Solitary fibrous tumor (SFT)、Malignant mesotheliomaの症例の収集を行った。また、他の漿膜の良性疾患の検索も含める必要性があり、Well differentiated papillary mesothelioma, Adenomatoid tumor などの良性漿膜疾患を収集した。CFT の5例とSFTの3例にて、AE1/AE3, カルレチニン , WT-1, D2-40 の免疫染色を行い、CFT の1例で、AE1/AE3 が陽性となり、カルレチニンは全例陰性、WT-1 と D2-40 は3例に陽性であった。SFTは全例で、AE1/AE3, カルレチニン , WT-1, D2-40が陰性であった。Well differentiated papillary mesothelioma, Adenomatoid tumorなどの検索を進め、現在 FISH での検討の準備をしている。一部の腫瘍では、次世代シークエンサーを使用して網羅的な検討も行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Calcifying fibrous tumorの標本の著しい線維化のため、免疫染色にて、組織が剥がれるため、免疫染色の進行が遅れている。 きわめて稀な腫瘍のため、十分な症例の確保が重要に思われる。症例の確保のため、他施設との検討に時間が必要であり、進行が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
Calcifying fibrous tumor、Solitary fibrous tumor、Well differentiated papillary mesothelioma, Adenomatoid tumor などの良性漿膜疾患を十分な症例収集を行う。 p16 の欠失などをFISHで検討する。Adenomatoid tumor などの一部の腫瘍では、次世代シークエンサーを使用して網羅的な検討も行う。 Calcifying fibrous tumorに関しては、WT-1 および D2-40 が一部の症例で陽性となることが示されたので、mesothelin, CK5/6 などの他の中皮マーカーの検討を加える。
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次年度使用額が生じた理由 |
今回の検討において、中皮マーカーの免疫染色が重要と思われる。そのため、Calcifying fibrous tumor において、カルレチニン、WT-1, D2-40, AE1/AE3 の免疫染色を行ったが、線維化のため、時間を使用した。 今回の検討では、症例の確保も重要であり、他施設との検討で時間を使用した。
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次年度使用額の使用計画 |
FISH の検討に入るため、FISH の試薬に使用する予定である。 免疫染色所見の追加が必要であり、免疫染色に使用する予定である。 Adenomatoid tumor と Calcifying fibrous tumorの使用可能な症例で、次世代シークエンサーにて検討に使用する予定である。
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