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2016 年度 実施状況報告書

扁平上皮がんの発生、進展におけるTHG-1の役割

研究課題

研究課題/領域番号 16K08706
研究機関筑波大学

研究代表者

鈴木 裕之  筑波大学, 医学医療系, 准教授 (70375509)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードTHF-1 / 扁平上皮がん
研究実績の概要

Tsc-22ファミリータンパク質のひとつであるT H G - 1 の扁平上皮がんの進展における役割を分子、細胞、個体レベルで明らかにするため、以下の研究を行った。

1.T H G - 1 の機能解析:扁平上皮がん培養細胞株を用い、THG-1 の過剰発現及びノックダウンを行い、細胞の増殖、分化、がん化におけるTHG-1 の役割を明らかにした。さらに新規THG-1 の結合タンパク質(4種類)を質量分析により同定し、その役割の解析を進め、THG-1 がどのようにがんを進展させるのか分子メカニズムを検討した。
2.T H G - 1 の生理的役割の解析:THG-1 ノックアウトマウスの解析を進めて、重層扁平上皮構築への役割について検討し、1で同定したTHG-1 の結合タンパク質との関連性について検討した。
3.T H G - 1 の発現・リン酸化・変異・結合タンパクを標的にした分子腫瘍マーカーの開発:THG-1 のリン酸化を認識する抗体を用いて、THG-1 のリン酸化を指標に扁平上皮がん組織の免疫染色を行い、新規診断法開発の可能性について検討した。
4.T H G - 1 結合ペプチドの同定と分子診断・分子標的薬への応用:THG-1 に結合するペプチドをスクリーニングし、候補物質を得た。さらに同ペプチドの作用を評価するため、THG-1 とその結合タンパク質との結合を定量的に評価する検出系の確立に成功した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

THG-1結合タンパクを同定し、その生理学的な意義について検討を進めることができたため。

今後の研究の推進方策

扁平上皮がんは、未だ早期診断マーカー、分子標的治療法が確立されていない予後不良のがんである。本研究においてTHG-1 の分子機能、及び臨床的な意義を明らかにし、扁平上皮がんの新規診断、及び分子標的治療への応用を進めて行く。また本年度に確立したタンパク結合の評価系を用いて、THG-1との結合を阻害する低分子についても検討を進める。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2017 2016 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] The transcription factor MAFK induces EMT and malignant progression of triple-negative breast cancer cells through its target GPNMB2017

    • 著者名/発表者名
      Yukari Okita, Minori Kimura, Rudy Xie, Chen Chen, Larina Tzu-Wei Shen, Yurika Kojima, Hiroyuki Suzuki, Masafumi Muratani, Masao Saitoh, Kentaro Semba, Carl-Henrik Heldin, Mitsuyasu Kato
    • 雑誌名

      Science Signaling

      巻: 10 ページ: eaak9397

    • DOI

      10.1126/scisignal.aak9397

    • 査読あり / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [学会発表] THG-1/Tsc22D4の腫瘍化における役割2017

    • 著者名/発表者名
      三浦万侑花 鈴木裕之 加藤光保
    • 学会等名
      第106回日本病理学会総会
    • 発表場所
      京王プラザホテル・東京都・新宿区
    • 年月日
      2017-04-27 – 2017-04-29
  • [学会発表] Tsc-22ファミリータンパク質のがん進展における役割2016

    • 著者名/発表者名
      鈴木裕之 小沼雅世 加藤光保
    • 学会等名
      第39回分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜・神奈川県・横浜市
    • 年月日
      2016-11-30 – 2016-12-02
  • [学会発表] 新規がん遺伝子THG-1/Tsc22D4はHIF-1αの安定化を介して腫瘍の血管新生を促進する2016

    • 著者名/発表者名
      テイレイ 鈴木裕之 加藤光保
    • 学会等名
      第39回分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜・神奈川県・横浜市
    • 年月日
      2016-11-30 – 2016-12-02
  • [学会発表] Roles of THG-1/Tsc22D4 in tumor development2016

    • 著者名/発表者名
      鈴木裕之 加藤光保
    • 学会等名
      第75回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜・神奈川県・横浜市
    • 年月日
      2016-10-06 – 2016-10-08
  • [学会発表] 扁平上皮がんの病理発生2016

    • 著者名/発表者名
      鈴木裕之 加藤光保
    • 学会等名
      第105回日本病理学会総会
    • 発表場所
      仙台国際センター・宮城県・仙台市
    • 年月日
      2016-05-12 – 2016-05-14
    • 招待講演
  • [備考] 筑波大学 人間総合科学研究科 実験病理学研究室

    • URL

      http://www.md.tsukuba.ac.jp/epatho/custom11.html

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公開日: 2018-01-16  

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