研究課題/領域番号 |
16K08720
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
新井 恵吏 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 専任講師 (40446547)
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研究協力者 |
金井 弥栄
尾原 健太郎
後藤 政広
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | DNAメチル化 / 発がん / 臓器共通性 / 胃がん / 臓器特異性 |
研究成果の概要 |
複数臓器がんで共通してDNAメチル化亢進を示す遺伝子は、エピジェネティックに制御され細胞分化に寄与する遺伝子であり、これらが共通して発がんにおけるエピゲノム異常の標的になっていると考えられた。エピジェネティック機構による細胞の分化状態の破綻が、複数臓器で共通する発がんのメカニズムである可能性が示唆された。 胃がんを他臓器がんから識別でき、原発不明がんの臓器診断に有用なDNAメチル化診断指標を同定した。同指標のDNAメチル化状態は非がん胃にも共通して観察されることから、胃の臓器特異的なDNAメチル化プロファイルががんでも保持されたものと考えた。
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自由記述の分野 |
分子病理学、疾患エピゲノム
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで臓器毎に報告されてきたがんのDNAメチル化異常について、臓器横断的に解析することにより臓器共通性と臓器特異性を見出したことが本研究の独創性と重要性である。一般的にがんでは、細胞の分化に関わる遺伝子のDNAメチル化に異常があり、分化状態が不安定になることが細胞ががんになる際の特徴であると考えられた。DNAメチル化はヒトの発生過程で臓器・細胞特異的に形成されることに着目し、原発不明がんの原発臓器診断において有用な臓器特異的マーカーのない胃がんの臓器特異的DNAメチル化診断指標を同定した。
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