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2018 年度 研究成果報告書

Wnt/Shh/低酸素経路の悪循環とクロストークを遮断しうる脳腫瘍治療標的の同定

研究課題

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研究課題/領域番号 16K08722
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 実験病理学
研究機関京都薬科大学

研究代表者

中田 晋  京都薬科大学, 薬学部, 准教授 (80590695)

研究分担者 藤田 貢  近畿大学, 医学部, 准教授 (40609997)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード膠芽腫幹細胞 / Wnt経路 / 低酸素応答シグナル / Shh経路 / シグナル間クロストーク
研究成果の概要

トランスポゾン誘導性膠芽腫マウスモデル由来幹細胞において、Wnt経路および低酸素応答シグナル下流で制御が集約されるStat5bを、新たな治療標的候補として発見した。このp53失活、変異型EGFR、NRasの導入にドライブされる膠芽腫幹細胞において、Gli2を起点とするShh経路の正のフィードフォワード悪循環機構が、Wnt経路を活性化させ、この細胞集団の拡大に寄与することが明らかとなった。さらに、レドックス代謝恒常性維持に関与する遺伝子の高発現が、Shh経路関連因子の発現を維持し、活性化する機構が膠芽腫幹細胞の集団拡大の基盤となっている可能性を本研究によって新規にみいだした。

自由記述の分野

腫瘍細胞生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

成人に最も多い脳腫瘍である膠芽腫は極めて予後不良な疾患であり、このような難治性癌は現在も深刻な問題として取り残されている。特に膠芽腫癌幹細胞を制御する因子や経路等の相互関係性や、特に階層性については不明な点が多いのが現状である。本研究により、複数の幹細胞制御機構のシグナルが集中するハブ遺伝子としての性質を有する新規治療標的分子の候補として、Stat5bおよびGli2を見出した。これらの因子を阻害することができれば、Wnt経路、Shh経路、低酸素応答シグナル等を一度に阻害することが出来ることが期待でき、より効率的に膠芽腫幹細胞を阻害できる、これまでにない新しい治療戦略に繋がる可能性がある。

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公開日: 2020-03-30  

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