研究課題
我々はFACSと細胞培養系を用いることによって、lineageマーカー陽性細胞群 (CD31陽性血管内皮細胞、CD45陽性血液細胞、CD146陽性周皮細胞・平滑筋細胞、E-cadherin陽性上皮細胞、LYVE-1陽性リンパ管内皮細胞、TER119陽性赤血球)をマウス肺の細胞群から除いた細胞群(linneg)のうち、PDGFRA陽性細胞群(linnegPDGFRAhigh)に線維芽細胞が豊富に存在することを証明した。そして、Sca1細胞表面マーカーを用い、かつ培養細胞の増殖速度、脂肪細胞分化およびgene expression profileの結果から、マウス肺線維芽細胞はlinnegPDGFRAhighSca1high (以下Sca1high)およびlinnegPDGFRAhighSca1low (以下Sca1low)の2種類に分類されることを明らかにした。さらに、quantitative RT-PCRの結果から、Sca1high線維芽細胞がcollagen 1a1を、Sca1low線維芽細胞がelastinをより多く発現することを明らかにした。蛍光染色では、マウス肺において、Sca1high線維芽細胞とSca1low線維芽細胞は、それぞれ膠原線維が豊富な結合組織と弾性線維が豊富な結合組織に存在することが証明した。ヒトのSca1 homologは無いので、他の細胞表面マーカー(FACS用の抗体が入手できる)を見つける必要がある。Gene expression profile、quantitative RT-PCRおよびFACSの結果から、マウスの肺では、Sca1high線維芽細胞はCD248highintegrin alpha 8 (ITGA8)low線維芽細胞、Sca1low線維芽細胞はCD248lowITGA8high線維芽細胞に相当することを明らかにした。
すべて 2018
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 4件)
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