研究課題/領域番号 |
16K08759
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
寄生虫学(含衛生動物学)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
東岸 任弘 大阪大学, 微生物病研究所, 助教 (20379093)
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研究協力者 |
堀井 俊宏
エデュラ ジョティースワラ
坪井 敬文
高島 英造
森田 将之
金 允政
布村 一人
林 邦忠
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | マラリア原虫 / 感染赤血球 / 血清タンパク質 / 取り込み現象 / 血液凝固 / 播種性血液凝固症候群 |
研究成果の概要 |
マラリア原虫が取り込む血清タンパク質を網羅的に解析し、取り込み効率が顕著に高い3種のタンパク質、プロテインS、プロトロンビン、ヴィトロネクチンを同定した。さらに血清タンパク質の取り込みに必要な宿主因子の同定を試み、血清中のカルシウムイオン濃度依存的に血清タンパク質が取り込まれていることを明らかにした。さらに取り込み効率の高かったトロンビンは血液凝固反応を引き起こすことが確認できた。これらの結果から、マラリア原虫による血清タンパク質の取り込みが播種性血液凝固症候群のような重症マラリアの発症のメカニズムに関与していることが示唆された。
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自由記述の分野 |
マラリア生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マラリアはエイズ、結核と並ぶ世界三大感染症の一つに数えられる熱帯感染症である。中でも熱帯熱マラリアは世界中で年間1億人以上が感染し、死亡数は50万人にのぼる。病原体であるマラリア原虫は蚊の吸血によって体内に侵入し、赤血球内で増殖する。マラリア原虫の宿主因子の利用については脂質、ビタミン類などの解析が先行しており、血清タンパク質の利用については十分な理解が得られていない。本研究では取り込まれる血清タンパク質を網羅的に同定し、その取り込みメカニズムを解析した。さらに病因との関係を解析し、マラリア症状の軽減、治療への応用への新たな手掛かりを得た。
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